クライアントシステムとWebシステムの比較
はじめに
クライアントシステムは、いわゆるWindowsPCにソフトをインストールして使う業務システムでサーバーと各WindowsPCで構成されます。
Webシステムはインターネットを閲覧するブラウザを利用して操作するシステムをいいます。
ここではクライアントシステムとWebシステムの特徴およびメリット・デメリットについて紹介します。
クライアントシステム
特徴: クライアントシステムは、ユーザーのPCにインストールして使うアプリケーションを指します。一般的な業務システムはクライアントPCに業務アプリをインストールして使うWindows系(.NET)のクライアントシステムが主流でした。
このシステムは、クライアントサーバーモデルに基づき、ユーザーが直接操作するインターフェースとデータ処理を行うサーバーとで構成されます。
メリット
- 高いパフォーマンス: ローカル(クライアントのPC端末)とサーバーに分けてプログラムが実行されるため、負荷の分散の観点からも高い処理速度を得ることができます。
- 豊富な機能: ローカルリソースにアクセスできるため、複雑な処理や高度なグラフィックを使用したアプリケーションに適しています。
デメリット
- メンテナンスの負担: 各クライアントPC端末に対するアップデートやメンテナンスが必要となり、大規模な運用では管理が難しいです。
- 互換性の問題: 異なるデバイスやOS間での互換性を保つのが難しいことがあります。基本的にはWindows端末で利用することを前提としていると思った方が良いです。
- セキュリティリスク: 各クライアントデバイスにデータが保存されるため、セキュリティリスクが高くなります。
Webシステム
特徴: Webシステムは、Webブラウザを通じてアクセスされるアプリケーションです。これらのシステムは、サーバー側でデータ処理を行い、クライアントにはHTML、CSS、JavaScriptなどの形式で結果を返します。基本的にはWebブラウザ上の操作で完結します。
メリット
- クロスプラットフォーム: ブラウザベースのため、異なるデバイス(PC、タブレット、PC)やOSでも一貫した動作が期待できます。
- 簡単なメンテナンス: サーバー側でのアップデートのみで全ユーザーに反映されるため、メンテナンスが容易です。個々のクライアントデバイスをセットアップする必要がありません。
- アクセスの柔軟性: インターネットに接続できる場所であれば、どこからでもアクセス可能です。
デメリット
- パフォーマンスの制約: ブラウザ上で動作するため、複雑な処理や高度なグラフィック表示には限界があります。
- ネットワーク依存: インターネット接続が必須であり、接続環境によりパフォーマンスが左右されます。
- セキュリティリスク: インターネット経由でのアクセスであるため、サイバー攻撃のリスクが高まります。
まとめ
クライアントシステムとWebシステムにはそれぞれ固有の特徴と利点・欠点があります。選択するシステムは、利用する場面や目的、ユーザーのニーズに応じて適切に決定する必要があります。
クライアントシステムは、データ処理が重い際の高いパフォーマンスが求められる場合に適しています。一方、Webシステムは、広範なアクセスと簡単なメンテナンスが重視される場合に有効です。
いずれにしても必要とする要件に合わせてシステムを選定することが必要ですが、技術の進化によりデメリットとしてあげられる内容は容易にクリアできる可能性もありますので、システムの構成や使い方を専門家に相談することをおすすめします。
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この記事を書いた人
株式会社ウェブロッサムの
代表:水谷友彦
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