AIで負担増? 自動選別前に手作業-Yahooニュース
![AIで負担増?](https://weblossom.jp/wp-content/uploads/2025/01/dxcaution.jpg)
1.はじめに
2025年1月15日にyahooニュースでこんな記事を見つけました。
「「最新AI」で負担増えた?ミカンの自動選別前に最大5時間「手作業で選別」 効率化・収益化のジレンマ」
以下Yahooニュースの記事(クリックするとYahooニュースに飛びます)
![ヤフーニュースへのリンク](https://weblossom.jp/wp-content/uploads/2025/01/AIみかん.jpg)
記事前半は画像認識技術とAI判定を用いたみかんの選別の効率化で選別工数が大幅に減ったという内容でした。
そして後半では農家さんの負担が増えてしまったというものでした。
近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)やAI(人工知能)の導入が加速し、多くの企業や業界で効率化や革新が進んでいます。しかし、デジタル化の恩恵を享受する一方で、新たな課題や弊害が生じることも事実です。
本記事では、デジタル化によって発生する主な問題と、それにどう向き合うべきかについて考察します。
2. デジタル化が生む新たな課題にどう対処するか:柔軟な対応が未来を拓く
![デジタル化:柔軟な対応が未来を拓く](http://weblossom.jp/wp-content/uploads/2024/12/goal.jpg)
デジタル化が生む新たな課題に対応するためには、原因を多角的に分析し、適切な対策を講じることが重要です。
ここでは、「4M(Man, Machine, Method, Material)」の観点を使って、デジタル化による課題とその解決策を整理します。
2.1. Man(人): 人材と組織の問題
課題例
- デジタル技術に対するスキル不足
- 新しいツールやプロセスへの適応が困難
- 変化に対する心理的な抵抗
解決策
- リスキリングと教育プログラムの提供
社内で研修プログラムを実施し、従業員が新しい技術やプロセスに慣れる時間と知識を提供します。- 例: DX推進に関するeラーニングや外部講師を招いたセミナーの実施。
- 変革への共感を生むコミュニケーション
デジタル化の目的やメリットを明確に伝え、従業員の納得感を得ることで心理的な抵抗を減らします。- 例: デジタル化の成功事例を社内で共有し、具体的な利益を示す。
- 役割の再構築と柔軟なキャリア支援
AIや自動化で不要になる業務に携わっていた人材には、新たな役割を与えられるようキャリアプランを再設計します。
2.2 Machine(機械): 技術やツールの問題
課題例
- システム障害やトラブルの発生
- 新しいツールの導入時の互換性問題
- セキュリティリスクの増加
解決策
- 継続的なモニタリングと保守体制の強化
システムの監視や定期的な保守点検を行い、問題が発生する前に対処します。- 例: パフォーマンスモニタリングツールの導入や月次のシステムレビュー。
- 段階的な導入とテストの実施
新しい技術やツールをいきなり全面導入するのではなく、小規模なパイロットテストを行い、課題を洗い出してから本格的に展開します。- 例: 部署単位で新しいツールを試し、改善点を反映してから全社導入。
- 最新のセキュリティ対策の導入
ファイアウォール、暗号化、多要素認証などを用い、技術的な脅威に備えます。特にデジタル化が進むほどセキュリティは最優先の課題です。
2.3. Method(方法): プロセスや手法の問題
課題例
- アナログ業務のデジタル化に伴う非効率的な運用
- データサイロ(部門間のデータ断絶)の発生
- 明確なガイドラインや運用ルールがない
解決策
- 業務プロセスやルールの見直しと標準化
デジタル化に適した業務フローを再設計し、効率的な運用を目指します。また、全社的な標準化を進めることで、部門間の連携を強化します。- 例: 従来型の業務プロセス、サプライチェーン、評価方法の改定
- データガバナンスの強化
データ管理のための明確なルールを定め、データの統合や一元管理を実現します。これにより、データサイロを解消し、全社的なデータ活用を促進します。- 例: クラウド型のデータ共有プラットフォームを導入。
2.4. Material(資源): 素材の問題
課題例
- 季節性による量や質の問題
- 品種による問題
解決策
- 取捨選択
全体としての利益や生産者の平等性、銘柄ごとの生産量などとのバランスになるが、処理能力に上限がある限り適切な取捨選択は必要。
![デジタル化](https://weblossom.jp/wp-content/uploads/2025/01/dximg.jpg)
3.まとめ
デジタル化が進む中で新たに発生する課題は、技術的な問題だけでなく、組織の文化や人材、顧客との関係にまで影響を及ぼします。これらの課題に向き合う際には、迅速で柔軟な対応が求められます。
また、課題を単なる問題として捉えるのではなく、新たな成長の機会と考え、ポジティブに取り組むことが重要です。
今回の「AIで負担増? 自動選別前に手作業-Yahooニュース」では、新しいシステムが導入された選果場単体ではメリットがありそうですが、生産者目線で見た時みかんの判定基準による利益分配ルールが従来通りで新しい仕組みに合ったMethod(方法)の検討が必要なのかもしれません。
デジタル化の取り組みで、最初から社会全体でパーフェクトを作るのは難しいですので、新たな課題に柔軟に対応していく姿勢が、良い未来を拓くと考えます。
デジタル化の未来は、課題への向き合い方次第で大きく変わります。困難を乗り越えるための準備を整え、変化を楽しむ心構えを持つことが、持続可能な成功への道を切り拓く鍵となるでしょう。
#AI #みかん選別 #デジタル化 #DX
![水谷友彦](https://weblossom.co.jp/wp-content/uploads/2023/04/prof2.jpg)
この記事を書いた人
株式会社ウェブロッサムの
代表:水谷友彦
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