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更新日時:2025.01.24
カテゴリー:blog

オーダーメイドシステムの落とし穴:そのメリットと注意点

オーダーメイドシステムの落とし穴

1.はじめに

近年、多くの企業が自社のニーズに合わせたオーダーメイドシステム(スクラッチ開発のシステム)を導入しています。

この背景には、パッケージでは結局うまく行かなかった。システム化するならすべての要件を満たせないと結局効率化に繋がらないなど様々な理由があるようです。
オーダーメイドシステムは、標準的なソリューションでは満たせない要件をカバーできるため、特に競争が激しい業界や独自性を重視する企業には魅力的な選択肢です。 しかし、オーダーメイドシステムには大きなメリットがある一方で、注意すべき落とし穴も存在します。本記事では、その落とし穴と対策について掘り下げていきます。

2. オーダーメイドシステムの主なメリット

オーダーメイドシステム開発
  1. 完全にカスタマイズされた機能
    標準ソフトウェアでは対応できないニーズや複雑な業務フローを反映できるため、業務効率化が進みます。
  2. スケーラビリティと柔軟性
    自社の成長に合わせた拡張や改修が可能。長期的には企業の競争力を高める基盤となります。
  3. 独自性の確立
    他社にはない独自の機能を実現することで、差別化を図れます。
    特に今日の人手不足において業務の繰り返し作業などを削減し必要人工の圧縮に成功すれば更なる競争力が身に付きます。

落とし穴とその原因

オーダーメイドシステムの落とし穴

オーダーメイドシステムは便利ではありますが、注意しなければ多大なコストや問題を引き起こす可能性があります。以下に主な落とし穴を挙げます。

1). 開発コストの高騰

  • 原因: 仕様の変更が頻繁に発生する場合や、初期の要件定義が不十分な場合、開発が長期化して予算が膨れ上がることがあります。
  • 対策: 初期段階で要件定義を徹底的に行うことが重要です。また、プロトタイプを活用してイメージを具体化する方法も効果的です。

2). 開発スケジュールの遅延

  • 原因: 開発が複雑になりすぎたり、チーム内でのコミュニケーションがうまく行ってなかったり、要件がコロコロ変わったりする場合に発生します。
  • 対策: 開発の各フェーズで進捗管理を行い、関係者間で定期的なミーティングを行うことでリスクを低減できます。

3). 依存性の問題

  • 原因: 特定の開発会社やエンジニアに依存しすぎると、システムの維持・改修が難しくなる場合があります。
  • 対策: 開発ドキュメントをしっかりと作成し、社内でも最低限の技術知識を持つ担当者を配置するようにします。
    もし可能なら開発データやパスワードはすべてクライアントの持ち物とし他のベンダーにも乗り換え可能な環境を契約段階から整えておくのも一つの手段です。

4). メンテナンスとアップデートの難易度

  • 原因: オーダーメイドシステムは標準ソフトウェアと比べて汎用性が低く、バグ修正やアップデートに多くの手間と時間がかかることがあります。
  • 対策: 継続的なメンテナンス体制を確立し、アップデートを見越した設計を行う必要があります。

5). 導入後のユーザーサポート不足

  • 原因: 開発段階で十分に考慮されていない場合、導入後のトラブルに迅速に対応できないことがあります。
  • 対策: ユーザーサポートのプランを事前に設計し、エンドユーザーへのトレーニングを提供することが大切です。

3.オーダーメイドシステムを成功させるためのポイント

システム開発成功のポイント
  1. 小規模な段階的導入
    一度に全てを構築するのではなく、小規模なパイロット版をテスト運用することでリスクを軽減します。
  2. パートナー選びの慎重さ
    実績が豊富で信頼できる開発会社を選びましょう。コミュニケーション能力も重要です。担当者がコロコロ変わってしまうベンダーにも注意が必要です。
    トラブル時のことを考えるとレスポンスの良さも重要です。
  3. 長期的な視点での計画
    システム導入後の保守・運用まで含めたトータルコストを見積もり、計画を立てることが成功の鍵です。
  4. ユーザーの声を反映する仕組み
    実際に使用するスタッフやユーザーの意見を取り入れ、現場での使いやすさを優先した設計を行いましょう。
    システムを使うユーザーを無視してプロジェクトを進めてしまうと最終的に使われないシステムになってしまうリスクがあります。

4.まとめ

オーダーメイドシステムは、自社の業務に完全に合ったツールを手に入れられる魅力的な選択肢ですが、開発過程や運用後のリスクを正しく理解し、適切に管理することが必要です。

注意点を押さえた上で計画を進めれば、オーダーメイドシステムは競争力を持ったDXソリューションとなり企業の成長に大きく貢献する資産となるでしょう。

これからの時代を勝ち抜くために、企業にとって最適なシステム導入を実現しましょう!

#システム開発 #スクラッチ開発 #オーダーメイドシステム

水谷友彦

この記事を書いた人

株式会社ウェブロッサムの
代表:水谷友彦

中小企業の業務効率化を
デジタル戦略でサポート

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