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更新日時:2026.02.02
カテゴリー:blog

社内ナレッジ検索(RAG)で“探す時間”を削減する方法|資料が見つからない問題を終わらせる

1.はじめに

社内ナレッジ検索(RAG)で“探す時間”を削減する方法

「前に似た案件、どこかに資料があるはずなんだけど見つからない」
「仕様書や議事録は残っているのに、必要な情報に辿り着けない」
「結局、知っていそうな人に聞くのが一番早い」

社内の資料が増えるほど、こうした探す時間は確実に増えます。
そして厄介なのは、探す時間が増えるほど、仕事が遅くなるだけでなく、属人化も進むことです。

そこで注目されているのが、社内ナレッジ検索(RAG)です。
一言でいうと、社内のPDF・議事録・仕様書・手順書などを、キーワード一致ではなく
「意味」で検索できるようにし、必要な情報を短時間で取り出す仕組みです。

この記事では、RAGが何を解決し、
どう作り、どう運用すると失敗しにくいのかを、実務目線でまとめます。

※RAG(検索拡張生成:Retrieval-Augmented Generation)

2. そもそも、なぜ社内資料は見つからなくなるのか
組織として提案品質を一定に保つ方向へ進めます。

社内検索が機能しなくなる原因は、だいたい次のどれかです。

  • 言い方がバラバラ
    「見積」「概算」「概略費用」など、同じ意味でも言葉が違う
  • 資料の置き場所が散らばっている
    共有フォルダ、メール、Box/Drive、案件管理、個人PC…
  • ファイル名が雑
    「打合せメモ(最終)」「最終_最新版_本当の最終」問題
  • キーワードが思いつかない
    “必要なことは分かってるのに、検索語が出てこない”が一番つらい

この状態で「検索しよう」としても、キーワード検索は限界があります。
見つかるかどうかが、言葉選びの上手さに依存してしまうからです。

3. RAG(社内ナレッジ検索)とは?超ざっくり言うとこうです

RAGは難しく聞こえますが、イメージはシンプルです。

社内資料を「意味の近さ」で探せるようにして、
関連する箇所を取り出し、回答や要点として提示する仕組み

たとえば、こんな質問を投げたとします。

  • 「前に、パッケージの小回りが利かない部分をスクラッチで補った事例ある?」
  • 「請求書の運用で、承認フローを追加した案件ってどう進めたっけ?」
  • 「この取引先の過去のトラブル対応、どこに書いてある?」

キーワード検索だと、資料に同じ言葉が書いていないとヒットしません。
でもRAGなら、言い方が違っても、内容が近い資料の“該当箇所”を候補として出せます。

4. RAGで減らせる「探す時間」は、実は2種類ある

RAGで減らせる「探す時間」は、実は2種類ある

RAGが効くのは、単に検索が速くなるから…だけではありません。
多くの現場で効いてくるのは、次の2つです。

1)「資料がどこにあるか分からない」時間

散らばった資料を横断して探せるだけでも、かなり時短になります。

2)「見つけた後に読む」時間

RAGは、資料の“全文”を返すのではなく、該当しそうな箇所を抜き出したり、要点をまとめたりできます。
つまり、読む量が減る。ここが大きいです。

5. どんな会社・業務で効果が出やすい?

RAGが特に効くのは、以下のような会社です。

  • 案件ごとに資料が増える(提案書・議事録・仕様書・報告書)
  • 過去案件の知見が資産になっている(再利用できる)
  • 問い合わせ対応やトラブル対応の履歴が多い
  • 新人が増え、教育コストが上がっている
  • 「あの人に聞けば早い」が常態化している

裏を返せば、人の頭の中にある情報を、再利用できる形にするのがRAGの価値です。

6.社内ナレッジ検索(RAG)の基本構成(ざっくり)

社内ナレッジ検索(RAG)の基本構成(ざっくり)

実装の難しさは置いておいて、構成要素はだいたい次の通りです。

  1. 資料の取り込み
    PDF、Word、Excel、議事録、社内Wikiなど
  2. 資料を検索できる形に整える
    文章を適切な単位に分割し、意味検索できるようにする
  3. 検索(意味で近い箇所を探す)
    質問文と近い内容の箇所を上位に出す
  4. 回答・要約の提示
    該当箇所を引用しつつ、要点としてまとめて表示する
  5. ログと改善
    「役に立った/立たない」を記録し、精度を上げる

ポイントは、検索だけ作って終わりにしないことです。
「業務で使われる画面」と「改善サイクル」まで含めると、使われ続ける仕組みになります。

7.「RAGは危ない?」と感じる人へ:セキュリティの考え方

「RAGは危ない?」と感じる人へ:セキュリティの考え方

業務でRAGを扱うなら、最初に押さえたいのはこの3つです。

1)権限(誰が何を見られるか)

部門・役職・案件単位で、アクセスできる資料を制御します。
“検索できる=見られる”にならないように設計します。

2)ログ(誰が何を聞いたか)

検索や回答履歴を残せると、監査性が上がり、運用が安心になります。

3)出力の扱い(そのまま鵜呑みにしない)

RAGは“根拠資料を提示できる”のが強みです。
回答だけでなく、参照元を表示し、確認できるUIが大事です。

このあたりは、ツール単体よりも 業務ソフトとしての作り込みが効きます。

8.スクラッチ開発が向く理由(“使われる形”は会社ごとに違う)

RAGはSaaSでも始められますが、実務では次の壁に当たりやすいです。

  • 既存の案件管理やファイル管理と連携したい
  • 質問のテンプレや入力画面を業務フローに合わせたい
  • 権限・監査ログ・履歴を会社のルールに合わせたい
  • 回答をそのまま提案書や見積に転用したい(コピペではなく反映したい)

こうした現場で使われる形は、会社ごとに違います。
だからこそ、業務に合わせて作れるスクラッチ開発が相性の良い領域です。

9.まとめ:RAGは「探す」を減らし、「再利用」を増やす

類似案件提案は「業務の判断」を前に進める仕組み

社内ナレッジ検索(RAG)は、単なる社内検索の強化ではありません。

  • 探す時間を減らす
  • 読む量を減らす
  • 過去の知見を再利用できるようにする
  • 属人化を減らし、提案や判断のスピードを上げる

という形で、業務全体のスピードを底上げします。

「資料はあるのに活かせていない」「結局、人に聞いている」
そんな状態なら、まずは 1業務・1種類の資料 から始めるのが近道です。

10.次の一歩

RAGは、最初の対象選びで成功率が変わります。
社内のPDF・議事録・提案書・対応履歴など、現状のデータを踏まえて、

  • どの資料から始めるのが最短か
  • どんな画面なら現場が使うか
  • 権限やログをどう設計するか

を整理し、小さく始めて育てる社内ナレッジ検索(RAG)をご提案します。
「まずは探す時間を減らしたい」という段階でも、お気軽にご相談ください。

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水谷友彦

この記事を書いた人

株式会社ウェブロッサムの
代表:水谷友彦

中小企業の業務効率化を
デジタル戦略でサポート

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