API連携がシステム統合に優れている理由とは?

1.はじめに
近年、ビジネスのデジタル化が進み、企業はさまざまなシステムやツールを活用するようになっています。
しかし、それぞれのシステムが独立して動作していては、業務の効率が下がり、データ管理も煩雑になります。
そこで重要となるのが「API連携」です。
API(Application Programming Interface)を活用することで、異なるシステム同士がスムーズにデータをやり取りし、効率的に統合できます。
本記事では、API連携がシステム統合に優れている理由について詳しく解説します。
2. API連携とは?
API連携とは、異なるソフトウェアやシステムを接続し、データや機能を共有できるようにする技術です。例えば、ECサイトと在庫管理システムをAPIで連携すれば、商品の在庫状況をリアルタイムで更新できます。
APIには以下のような種類があります(参考):
- REST API(代表的なWeb APIで、多くのクラウドサービスで採用)
- SOAP API(セキュリティを重視した通信に適している)
- GraphQL(クエリを最適化してデータ取得が可能)
- Webhooks(リアルタイム通知に強み)
3.API連携が優れている5つの理由
① データの一元管理が可能
APIを活用すれば、異なるシステム間でデータを統合し、一元管理できます。例えば、CRM(顧客管理)システムとメールマーケティングツールを連携すれば、顧客データをリアルタイムで同期し、パーソナライズされたメール配信が可能になります。
メリット:
・ データの更新作業が不要
・ ヒューマンエラーの削減
② 手作業を削減し、業務効率を向上
APIがなければ、データを手動でエクスポート&インポートする必要があります。しかし、API連携を導入すると、自動でデータがやり取りされ、業務の負担が軽減されます。
具体例:
- 会計ソフトと銀行口座をAPI連携し、自動で取引データを取得
- 勤怠管理システムと給与計算ソフトを連携し、手作業をゼロに
メリット:
・ 人件費の削減
・ 作業ミスの防止
③ スケーラビリティに優れたシステム構築が可能
APIを活用すると、システムの拡張が容易になります。例えば、ECサイトを運営している場合、新たな決済サービスを導入する際にAPI連携を活用すれば、既存のシステムを大きく変更せずに新機能を追加できます。
メリット:
・ ビジネスの成長に合わせたシステム拡張が可能
・ 必要な機能だけを追加できる柔軟性
④ 他のシステムやツールとの互換性が高い
API連携を活用すれば、異なるベンダーのツールを組み合わせて使用できます。例えば、Salesforce(CRM)とSlack(コミュニケーションツール)をAPI連携することで、営業の進捗をSlackでリアルタイム通知できるようになります。
メリット:
・ 既存システムの有効活用
・ ベンダーロックインを回避
⑤ セキュリティの強化
APIを活用することで、データのアクセス権を細かく制御できます。例えば、OAuth認証を利用すれば、ユーザーがアクセスできるデータ範囲を制限し、不正アクセスを防ぐことができます。
メリット:
・ セキュリティリスクの低減
・ 不要なデータアクセスを制限
4.API連携を活用した成功事例

> 事例①:ECサイトの自動在庫管理
あるECサイトでは、APIを活用して倉庫管理システムと連携し、在庫情報をリアルタイムで更新。これにより、販売後の在庫切れを防ぎ、カスタマーエクスペリエンスを向上させました。
> 事例②:企業のDX推進
大手企業がAPI連携を活用し、SaaSツール(CRM、ERP、BIツール)を統合。データの一元管理により、マーケティングと営業の連携を強化し、売上アップに貢献しました。
5.API連携を導入する際の注意点
> セキュリティ対策の徹底
- APIキーやアクセストークンの管理を適切に行う
- 認証・認可(OAuth 2.0、JWTなど)を導入する
> APIの安定性をチェック
- 提供元のAPIの稼働状況やサポートを確認する
- 障害時のリスクヘッジ(代替手段の確保)
> データフォーマットの統一
- JSON、XMLなどのフォーマットを統一し、データ変換の手間を削減
6.まとめ

API連携を活用することで、システム統合がスムーズになり、業務効率の向上、コスト削減、データの有効活用が可能になります。
特に、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する上で、APIの活用は欠かせません。
これからシステム連携を検討している企業は、APIの活用を前向きに検討し、自社の業務に最適な連携方法を見つけましょう!
💡 API連携を導入したい方へ
API連携を導入する際の技術的な相談や開発支援が必要な場合は、専門のエンジニアやシステム開発会社に相談するのがおすすめです。ぜひ、自社に合った最適なAPI活用を進めてみてください!
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この記事を書いた人
株式会社ウェブロッサムの
代表:水谷友彦
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