システム開発会社選びチェックリスト:名古屋で失敗しない発注の質問24
1.はじめに

見積と実績だけでは、良い発注先は見抜けません。
名古屋・愛知の企業で“後悔しない選定”ができているところは、最初の打合せで成果物の所在と検収の約束、そして移行と運用の泥臭さまで確認しています。
ここでは、商談の場でそのまま使える24の質問を、読み物として整理しました。答えの良し悪しよりも、具体性と即答性に注目してみてください。
2. 成果物と情報の所在(まず“どこに何が残るか”)
その1:リポジトリと設計書、テスト証跡はどこに保管しますか?
GitのURL、設計・試験の格納先、アクセス権の範囲まで即答できるか。情報の所在=あなたの資産です。
その2:移管時に渡す“一覧表”はありますか?
最終納品物の目録(コード、構成図、環境変数、アカウント)を事前提示できる会社は、後で揉めません。
その3:ログと監視はどの粒度で持ちますか?
アプリ/インフラ/操作ログの保持期間・検索方法・アラート閾値まで言えるかを確認します。
3. PoCと技術の見極め(重い所を“先に”小さく)
その4: PDF、バーコード、会計/外部SaaS連携はいつPoCしますか?
本番直前では遅い。スプリント0〜1で小さく実証できる会社が安全です。
その5: 性能要件とテストの基準は?
ピークトラフィック、帳票1枚の生成時間、API応答など数値で語れるか。
その6: セキュリティの初期設定は“最小権限”で始めますか?
権限設計・鍵の管理・バックアップ/復旧の初期値を聞きます。最初の設定が後々のコストを決めます。
その7: スタックの選定理由は“誰が運用しても回るから”と言えますか?
流行ではなく内製/運用の現実に即した説明があるかを見ます。
4. データ移行と定着(“現実の泥”にいつ触るか)
その8: 初回スプリント(開発進捗レビュー)でテストデータを流せますか?
Excelや既存DBの実データで早期に現実と接触できるかが成否を分けます。
その9:コード体系や得意先名の“揺れ”は誰が整えますか?
移行責任の切り分けを明確に。辞書作成・突合ルールまで含めて提案できるか。
その10:帳票は“ミニ版”で先に出せますか?
A4・1ページ・必須項目のみでV1発行→V2で体裁拡張。完コピ沼を避ける姿勢があるか。
その11:並行運用はどのくらい必要ですか?
1〜2スプリントの使って直す期間を計画に入れているかを確認します。
5. 契約・検収・体制(“約束の文章化”ができるか)
その12:完了の定義(DoD)は文章で共有できますか?
画面・帳票・連携・性能・ログ・ドキュメントのチェック項目が揃うか。
その13:変更管理はどう運用しますか?
A(今回)/B(次期)/C(当面やらない)を記録し続ける仕組みがあるか。
その14:準委任と請負の境界は?
要件の確度に応じて契約形態を切り替える柔軟性と、検収条件の明確さを確認します。
その15:体制図と担当の“顔”を出せますか?
PM/設計/実装/QA/インフラの名前と稼働割合。属人リスクを見極めます。
その16:費用の内訳と予備費の考え方は?
工数×単価+予備費10〜15%をどう使うか(PoC・リスク対策)まで説明できるか。
6.運用・保守とSLA:Service Level Agreement(“止めない日常”を設計できるか)
その17:障害時の一次対応と連絡経路は?
受付→初動(何分)→暫定回復→恒久対策のタイムラインを聞きます。
その18:監視・バックアップ・復旧テストの頻度は?
監視項目、バックアップ世代、リストア訓練の実績があるか。
その19:仕様変更の見積はどの単位で出しますか?
チケット単位での見積と、影響範囲の説明が迅速かどうか。
その20:リリース手順は自動化されていますか?
CI/CD、ロールバック、メンテ時間の案内など運用の型をチェックします。
7.コミュニケーションと継続改善(“人が回る仕組み”)
その21:週次の定例は誰が出ますか?議事録はいつ共有?
意思決定者が週1回30〜60分で席に着ける運用を前提にしているか。
その22:UIの改善は“現場の1秒×100回/日”で評価しますか?
テンキー最適化、貼り付け、バーコードなど摩擦の少なさをKPI化できるか。
その23:成果指標(KPI)は何を追いますか?
処理時間、未請求、棚卸差異、入金LTなど月次で追える数字を合意できるか。
その24:ナレッジはどこに溜めますか?
FAQ、運用手順、障害対応記録を一元化し、引き継げる形で残す仕組みがあるか。
8.どう使うか:答えより“具体性”を見る

この24問は正解探しではなく、具体の有無を見るものです。
URL、数値、期日、担当名が出てくる回答は信頼できます。
逆に、抽象論や美辞麗句が続く場合は、実務の裏付けが弱い可能性があります。
迷った時は、重い機能の早期PoC(PDF/連携/バーコード)と、移行の役割分担の2点で比較してみてください。
名古屋の案件では、この2点の差が最終コストとスケジュールに直結します。
9.次の一歩
まずは無料相談でお気軽にご相談ください
#スクラッチ開発 #システム開発 #DX

この記事を書いた人
株式会社ウェブロッサムの
代表:水谷友彦
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