更新日時:2024.06.24
カテゴリー:blog
オーダーシステムのオンプレミスとクラウドの比較
はじめに
オーダーメイドシステムは、企業の特定のニーズに応じてカスタマイズされたソフトウェアソリューションです。
このようなシステムを導入する際に、
オンプレミス(企業内にサーバー設置、クライアントサーバー)にするか
クラウド(インターネット経由で外部サーバーを借りる)にするかは重要な決定です。
それぞれの選択にはメリットとデメリットがあり、企業の要件や戦略に応じて最適な方法が異なります。
ここでは、オーダーメイドシステムに関してオンプレミスとクラウドの比較を行い、それぞれのメリットとデメリットを詳しく解説します。
オンプレミス型(企業内にサーバー設置、クライアントサーバー)
メリット
- カスタマイズ性:
自社のインフラに直接インストールするため、システムを細かい部分まで自由にカスタマイズ可能です。 - データセキュリティとプライバシー:
データが社内に保存されるため、インターネットから絶縁できれば高いセキュリティ性があります。 - ネットワーク依存が少ない:
社内ネットワーク内で運用されるため、インターネット接続に依存せずに高いパフォーマンスを維持できます。 - 既存システムとの統合:
他の社内システムとの統合が容易で、既存のITインフラを有効活用できます。
デメリット
- 初期コストが高い:
ハードウェア、ソフトウェアの購入、設置、導入にかかる初期費用が高額です。 - 維持管理の負担:
ハードウェアのメンテナンス、ソフトウェアのアップデート、セキュリティ対策など、継続的な管理が必要です。 - 容量や能力の拡張性制約:
将来的なリソースの拡張が難しく、新たな需要に迅速に対応するためには計画的な準備が必要です。 - 災害対策:
データのバックアップや災害復旧計画を自社で構築・運用する必要があります。
クラウド型(インターネット経由で外部サーバーを借りる)
メリット
- 容量や能力の拡張性:
リソースを迅速に増減でき、需要の変動に柔軟に対応可能です。 - コスト効率:
初期投資が少なく、従量課金制のため、運用コストを効果的に管理できます。 - 高可用性(システム連続稼働の信頼性)と冗長性(別拠点でのバックアップなど):
クラウドプロバイダーは高い可用性を保証し、災害時にも迅速に復旧できるシステムを提供しています。 - システムのアップデートや不具合対応の迅速性:
インターネット環境さえあれば基本的にはどこからでもアクセス可能なためスピーディーなシステム対応が期待できます。
デメリット
- セキュリティとプライバシー:
データが第三者の管理下にあるため、機密情報の取り扱いに関する懸念があります。 - 依存リスク:
特定のクラウドプロバイダーに依存することになり、サービスの変更や契約条件の影響を受けるリスクがあります。 - ネットワーク依存:
インターネット接続が必須であり、ネットワークのダウンタイムが発生するとシステムの利用に支障をきたす可能性があります。
どちらを選べばいいか?
オンプレミス型をおすすめする企業
- 高度なセキュリティ要求がある業界(金融、医療、政府機関など)
- 既存のオンプレミスインフラとの統合が必要な企業
- 長期的なコスト管理を重視し、初期投資を負担できる企業
- インターネット接続の安定性に不安がある企業
クラウド型をおすすめする企業
- 容量や能力の拡張性が必要なスタートアップや成長企業
- 初期投資を抑えたい中小企業
- 最新技術を利用して競争力を高めたい企業
- 災害リスク低減や高可用性・信頼性を重視する企業
- リモートワークや分散型チームをサポートしたい企業
- グローバルに展開しており、複数の地域でシステムを使用する必要がある企業
まとめ
オーダーメイドシステムの導入において、オンプレミスかクラウドかの選択は、企業の特性やニーズに大きく依存します。
どちらの選択も一長一短があり、企業の状況に応じた最適な決定を行うことが重要です。
過去にはオンプレミス型はセキュリティ面で安心と言われた側面がありましたが、現在では、オンプレミスにはオンプレミスのセキュリティ攻撃も存在しPCやインターネットを使う以上それぞれの方法において適切なセキュリティ対策が必須です。
各選択肢のメリットとデメリットを慎重に評価し、自社のビジネス目標と技術要件に最も適したインフラを選びましょう。
この記事を書いた人
株式会社ウェブロッサムの
代表:水谷友彦
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