「アベベのぼうけん」から学ぶ子供プログラミング
出典:小学館
この記事では、小学校から始まるプログラミング教育の知育教材として人気のある
「アベベのぼうけん」から大人が知るべきことについて紹介します。
補足:
昭和60年(1985)生まれの私の時代には、プログラミング教育というものは存在しませんでした。
したがって子育て世代の多くの方が、
「2020年より小学校でプログラミング教育が必修化」
ということになり戸惑いを感じているのではないかと推察します。
目次
1.結論
小学校でのプログラミング教育必修化に伴い、
プログラミングを勉強させなければと思う親も多くいると思います。
プログラミング学習を子供にやらせる前に大人がやっておきたいことは以下です。
- 大人がプログラミングを正しく理解する
- 大人が子供の学習教材に目を通して理解する
当たり前のような内容ですが、
ほとんどの大人は小さいころからプログラミングの教育を受けたことがありません、
現役のプログラマーでさえ子供達がどんなカリキュラムで
プログラミングを学ぶかを知らないのが実情です。
2.大人がプログラミングを正しく理解する
プログラミングと聞くとPC上で黒い画面を開いて
アルファベットの羅列を入力するような
何かと理解し難く難解なイメージを持つ方も多いと思います。
確かに世の中にリリースされているシステムと呼ばれているもののほとんどは
プログラミングが関係していますが、
「プログラミングができる」=「素晴らしいアプリケーションが作れる」ではないのです。
プログラミングは単純作業の積み重ねで素晴らしいアプリケーションを作るには、
アイデアやパーツを組み合わせる発想力が必要なのです。
逆を言うと良いアプリケーションやシステムを作るアイデアがあり
それを作るために、人が手計算でやると膨大な時間やミスが発生しやすい内容を
コンピューターが代行するイメージで
プログラミングは魔法のようなものではなく単純作業を指示するものです。
この時コンピューターに指示を出す言語がプログラミング言語であり
指示の順番がプログラミングということになります。
プログラミングは基本的に1行ごとにプログラミング言語で指示を出し
上の行から順番に処理を進めます。
この1行ごとの指示は、「数式に1を足す」などの
非常にシンプルな計算指示の繰り返しだったりするのです。
知育本の「アベベのぼうけん」では、プログラムを書く時の行の概念は出てきませんが、
この行の概念をすごろくの1マスで表しています。
マスごとにやるべき指示が書かれていて、その指示通りにゲーム感覚で進められるのが特徴です。
指示を読み間違えると正しく移動できなくなります(プログラミングだとエラー状態)。
「アベベのぼうけん」では指示に従ってりんごを取ったり、あげたりを繰り返しゲームを進めていきます。
非常によくできた教材だと思います。
話は戻りますが、すごろくゲームをやって大人がプログラミングを理解してないと
プログラミングのどこに繋がっているのかを理解できず
先を見通せない状態で自分ではよくわからないものを子供に強要する状況に陥ってしまうのです。
プログラミング教育を受けていない大人も
事前にプログラミングの全体像を学ぶ必要があります。
余談:
私の大学院生時代の恩師は、
シミュレーションで多結晶モデルを作り破壊力学における亀裂進展の研究を行っていましたが、
プログラムを作ることが重要ではなくプログラムで何をやっているかを理解することが重要
と常々仰っておりました。
3.大人が子供の学習教材に目を通して理解する
プログラミング教育を受けたことのある大人は非常に少ないのが実情で、
プログラミングの教育を受けたことがある大人であっても
子供向けのプログラミングのカリキュラムはまず把握していません。
大人が子供の学習教材に目を通しておくあるいは、
子供と一緒に進めるというのが非常に重要ではないかと考えます。
そうすることでプログラムの要の部分をきちんと把握して、
子供にポイントの部分を強調して教えることができるようになります。
ポイントを押さえれないとゲームで遊んでるだけで終わってしまうリスクがあるためです。
今回ピックアップした「アベベのぼうけん」下では、途中から条件分岐が出てきます。
条件分岐とは上の写真のようにみかんの金額によって場合分けをすることで
「アベベのぼうけん」下においては条件分岐の概念がないと、
プログラミングにおいて何を意味するのか分からずに
ただゲームをして終わりになってしまうところに注意が必要です。
4.まとめ
プログラミング教育に国も力を入れ始めましたが、
ほとんどの大人はプログラミング教育を受けたことがなく
プログラミングを魔法のように思っていたりする人すらいるほどです。
- 大人がプログラミングを正しく理解する
- 大人が子供の学習教材に目を通して理解する
ことはとても重要です。
子育て世代も含め、みなさんの参考になりましたら幸いです。
この記事を書いた人
株式会社ウェブロッサムの
代表:水谷友彦
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