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更新日時:2025.08.21
カテゴリー:blog

AIを取り込んだシステム開発のハードルとは?

AIを取り込んだシステム開発のハードルとは?

1.はじめに

近年、生成AIや機械学習を活用したサービスが急速に普及し、「うちの業務システムにもAIを組み込みたい」と考える企業が増えています。

しかし、実際にAIを取り込んだシステム開発を進めようとすると、従来のスクラッチ開発やWebシステム構築とは違った“独特のハードル”に直面します。今回はその代表的なポイントを整理してみます。

2. 要件定義の難しさ

通常の業務システムであれば、入力と出力のルールを設計し、処理フローを定義することで要件が固まります。
ところがAIを組み込む場合、「どの程度の精度を許容できるか」「誤判定時の業務フローをどうするか」といった曖昧さを含んだ要件定義が必要です。

たとえば「AIで契約書を自動仕分けする」といっても、90%正しく仕分けできれば十分なのか、それとも99%を目指すのかで、必要な学習データやコストが大きく変わります。

3. データ準備のハードル

AIは学習データなしには機能しません。
しかし現場のデータは「フォーマットが揃っていない」「ラベル付けがされていない」「そもそも量が足りない」といった問題がつきものです。
AI導入プロジェクトの多くは、実際にはこの“データ整備フェーズ”に大部分の工数を割くことになります。

4. 技術選定の複雑さ

AIを取り込む方法にも選択肢があります。

  • 既存のクラウドAIサービス(ChatGPT API、Vision APIなど)を利用する
  • オープンソースモデルを自社環境に組み込む
  • 独自にモデルを学習・チューニングする

それぞれコスト・精度・セキュリティに違いがあり、「どの方式が自社に最適か」を見極めるのは容易ではありません。特に、外部クラウドを利用する場合はデータの扱いに細心の注意が必要です。

5.運用・保守体制の課題

AIは運用が重要

AIを一度組み込んで終わり、というわけにはいきません。
モデルは時間が経つと“劣化”し、精度が落ちていきます。そのため、継続的なデータ収集と再学習、モニタリングが欠かせません。
また、「AIが間違えたときに誰がどのようにリカバリーするか」という運用ルールを組み込む必要があります。ここが従来のITシステムと大きく違う部分です。

6.費用対効果の見極め

AIは魅力的ですが、導入コストや運用コストが小さくありません。
「AIを導入すれば自動化できる」と考えがちですが、実際には人のチェック体制やデータメンテナンスが不可欠です。
そのため、「導入後にどれだけ業務効率化につながるのか」「投資に見合うリターンがあるのか」を冷静に見極めることが重要です。

7.まとめ

AIを取り込んだシステム開発には、従来のIT開発とは異なるハードルが存在します。

  • 要件定義の曖昧さ
  • データ整備の負担
  • 技術選定の複雑さ
  • 運用・保守の難しさ
  • 費用対効果の見極め

これらを理解した上で、まずは小さな実証実験(PoC)から始め、段階的に導入していくのが現実的なアプローチです。

#スクラッチ開発 #オーダーメイドシステム #AI

水谷友彦

この記事を書いた人

株式会社ウェブロッサムの
代表:水谷友彦

中小企業の業務効率化を
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